相続 亡くなった人の財産などの権利・義務を残された家族などが引き継ぐこと

被相続人 亡くなった人のこと

相続人 財産などの権利・義務を引き継ぐ人

遺言書がない場合の相続手続きの流れ

➀ 戸籍謄本を集めて相続人が誰なのか証明できるようにする → 相続関係説明図の作成

➁ 被相続人の財産を調査し、根拠資料を集める → 相続財産目録の作成

③ 相続人全員で相続財産の分け方を話し合う → 遺産分割協議書の作成

④ 話し合いがまとまったら、遺産分割協議書に相続人全員の実印を押印して印鑑証明書を添付する

  話し合いがまとまらないと手続きが進められないので、対策として「遺言書」を作成する

⑤ 遺産分割協議書に基づき、不動産の相続登記、預貯金の相続手続きを行う

⑥ 相続税の申告が必要な場合は、相続税の申告・納付を行う

相続開始後に行うこと

遺言書の確認

・自宅を探す

・公証役場で検索する(公正証書遺言の場合)

・法務局で照会する(自筆証書遺言保管制度を利用している場合)

・公正証書遺言や法務局で保管されている遺言書以外の遺言書は、家庭裁判所で検認を受けなければならない

相続人の確認

相続手続きに必要な戸籍謄本を集めます。

戸籍を集める

・婚姻、転籍、戸籍の改製により新しい戸籍が作られます。

・新しい戸籍には、前の戸籍の記載内容が掲載されないことがあるので注意が必要です。

・被相続人の生まれてから亡くなるまでの連続した戸籍謄本一式がないと、相続人が確定できません。

集める戸籍等の内容
被相続人出生時から亡くなるまでの戸籍謄本、改製原戸籍、除籍謄本など
住民票除票(本籍の記載があるもの)
相続人戸籍謄本 ※被相続人が死亡した後に取得したもの
住民票(本籍の記載があるもの)
印鑑証明書 ※金融機関で使用する場合、3か月以内などの条件が付く
役所で戸籍等を取得する

本籍地の役所に行き「相続に使用するため、亡くなった○○の戸籍謄本を出生から死亡まで全て欲しい」というと、その役所にある戸籍等を全て出してくれます。

他の市町村から本籍を移している場合、移転前の戸籍は前の役所でないと取得できません。直近の役所で取得した戸籍のうち、一番古いものを見ると移転前の本籍地が載っているので参考にしましょう。

また、令和6年3月より戸籍謄本の広域交付制度が始まり、一定の条件を満たす必要がありますが本籍地以外の役所の窓口で戸籍等を請求できるようになりました。

相続財産の調査

プラスの財産だけではなく、マイナスの財産も調べる必要があります。

相続対象となる財産
プラスの財産不動産、預貯金、有価証券、動産、貸付など
マイナスの財産借金、住宅ローン、未払いの税金など

対象外となる財産は、一身専属権です。例えば、年金受給権や生活保護受給兼、国家資格などがあります。

借金の調べ方

借金に関する情報を持つ組織として、次に掲げる機関等があります。

・個人信用情報機関

・日本信用情報機構(JICC)

・シー・アイ・シー(CIC)

・全国銀行個人信用情報センター

上記機関等のホームページに開示請求方法が掲載されており、相続人として信用情報を開示請求できます。

ただし、各機関等であっても個人信用情報に登録されていないケースがあるため注意しましょう。

相続財産ではない「死亡保険金」

被相続人が保険契約者 兼 被保険者となり特定の人を受取人に指定している生命保険の死亡保険金は、受取人の固有財産となります。したがって遺産分割協議の対象とはなりません。

準確定申告

確定申告をすべき人が亡くなった場合、4か月以内に相続人が準確定申告を行う必要があります。

遺産分割協議

法定相続人の間で遺産の分け方を話し合い、合意決定する場になります。

この協議の際、できれば司会進行役を決めて、進行役から説明を行うとスムーズに進めることができます。

司会進行役は相続手続き資料をまとめ、各相続人が信頼を置ける人に任せるのがよいでしょう。

この協議がまとまらなければ、家庭裁判所で遺産分割調停・審判をしないと手続きが進まない可能性があります。

遺産分割協議を円満に進めるポイント

・全員で直接会って話し合います。遠方の相続人など直接会えない場合、事前に意見を聞くなど十分な配慮をして進めていくことが大切になります。

・協議の際、司会進行役を決めます。進行役のもと整然と話合いができます。相続人の中に適任者がいない場合、専門家を頼ることも考えましょう。

・しっかりした相続関係説明図や財産目録を作成します。

・遺産分割案は、その分割内容を合理的に説明できるように準備します。

・遺産分割は妥協の産物、相続人同士が譲り合いの精神で話し合うように努めましょう。

遺産分割協議書の作成

遺産分割内容がまとまったら、速やかに遺産分割協議書を作成し、相続人全員の署名、押印(実印)を行う。

その後の相続手続き(不動産の相続登記、預貯金の相続手続き)のために相続人全員の印鑑証明書も、このときに準備してもらう。

遺産分割協議書を作成する理由

・遺産分割協議の成立を証明し、後日の紛争を防止するため

・不動産屋株式などの名義変更手続き、預貯金の解約のときに必要となるため

・相続税の申告に必要となるため

その他の手続き

・不動産の相続手続き

・預貯金の相続手続き

・相続税の申告・納付 ※全ての人が対象になるわけではありません。

まとめ

相続手続きの流れは、次のとおりです。

・戸籍収集

・財産調査

・遺産分割協議書の作成

・不動産の相続登記、預貯金の相続手続きなど