
遺言書は自分で作っていいの?

自筆証書遺言なら自分で作ることができるよ。ただし、一定のルールを守らないと無効になってしまうから注意が必要だよ。

誰でも書けるんだね。

そうでもないんだ。14歳以下の人は書くことができないよ。また、高齢者や障がい者で意思能力が不安な人が遺言書を書いた場合、相続争いになったりすると無効と判断されてしまうときがあるんだ。

僕は意思能力があるから遺言が書けるね。どうやって書けばいいの?手書きは面倒だから、パソコンで作成してもいいのかな。

遺言書には本文と財産目録があるけど、本文は自分で書く必要があるんだ。自分で書くことが難しい場合は、できるだけシンプルな文章にするといいよ。ただし、財産や相続人のことなど特定しなければならない事柄は正確に書かないと無効になるかもしれないから注意が必要だね。自分でまったく書くことができない場合は公正証書遺言がおすすめです。公正証書遺言であれば公証役場の公証人が作成してくれるよ。

勉強がてら、自分で書いてみるよ
自筆証書遺言について説明します。
まずは具体的な作成年月日を書いてください。例えば「令和〇年1月吉日」とは書かないように気を付けましょう。遺言書は何度でも書き直すことができるため、複数の遺言書がある場合、新しい遺言書のほうが有効になります。したがって具体的な日付ではない「吉日」は無効とみなされます。
次に自分の名前は必ず自分で書いてください。名前スタンプや印刷された氏名は無効となります。印鑑も押印してください。実印でなくても大丈夫ですが、朱肉を使う印鑑を使用してください。
用紙はなんでもかまいませんが、後から説明する「自筆証書遺言保管制度」を利用する場合は一定のルールがあるので注意してください。
書き間違えた場合は所定のルールにのっとり訂正しなければいけませんが、無効とならないよう最初から書き直すことをおすすめします。
自宅などで保管する場合、分かりやすく見つけやすい場所にしましょう。せっかく書いたのに誰にも気づかれないと残念ですからね。また、貸金庫で自筆証書遺言を保管すると、万一亡くなってもすぐに取り出せないので貸金庫での保管は避けましょう。
封筒に入れる必要はありませんが、改ざんや破棄のリスクを避けるため封筒などに封印して保管しましょう。ただし、「自筆証書遺言保管制度」を利用する場合は封印することはできません。
「自筆証書遺言保管制度」では、法務局にて低額の手数料で遺言書を保管してもらうことができ、通常の自筆証書遺言では必要な「検認」の手続きが不要になります。ただし、遺言者本人が法務局に直接出向く必要があり、家族など代理人は認められません。

自分で書くのって大変そう…自信がなくなってきたよ。

そうだね。自分で書くことはできるけど、間違いがあると無効になる可能性があるから、行政書士など専門家に相談することをおすすめするよ。
その他、自筆証書遺言を作成する際、注意することをお伝えします。
相続人は、氏名・生年月日・続柄を書いてください。相続人以外の人は、氏名・生年月日・住所を書いてください。氏名だけでは個人が特定できない場合があります。個人的な経験になりますが、ご家族で同姓同名(もちろん同じ漢字)の方がいました。
相続人に遺産を遺すときは「相続させる」と書き、相続人以外に遺すときは「遺贈する」と書いてください。「任せる」「渡す」と書くと無効と判断される場合があります。
相続手続き後、遺産が判明するなど財産漏れの対策として「私は本遺言書に記載のない財産すべて、妻〇〇〇〇に相続させる」と一文を書いておきましょう。例文は「妻」としていますが他の人でも構いません。
将来の相続手続きがスムーズにできるように遺言執行者を指定しておきましょう。
付言事項をお勧めします。※付言事項に法的効果はありませんが、遺言者の想いを書いた内容になります。付言事項を書いておくと相続人の感情が落ち着き、争いが収まる可能性が高まります。
遺言書が複数枚になる場合はホチキスで綴じ、ページにまたがるように印鑑(本文に使った印鑑)を押印しましょう。
財産目録など本文以外の書類は印刷やコピーでも構いませんが、署名(自書)と押印(本文と同じ)を忘れないでください。両面印刷の場合、両面に署名押印してください。
財産の分け方は遺言者の自由ですが、将来争わないよう「遺留分」には注意しましょう。※遺留分とは、相続人が最低限請求できる相続分のことになります。

以上のことを注意すれば自分で遺言書を作ることができます。
なお、このページを参考に書いた自筆証書遺言が無効になる、争いの元になることがあっても一切の責任を負いません。注意して作成することと、やはり専門家にご相談されることをお勧めします。

わかったよ。僕はやっぱり終活せんせいにお願いすることにして、今から遊ぼう!